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その他の情報チャンネル

 子どものいる家庭で大きな支出の一つが学費です。教育費チャンネルでは、学年ごとの学費について言及いたします。 景気が悪くなると、費用対効果という言葉で、お金をかける価値の議論がされますが、学費をはじめとする教育費が目的達成のために必要な投資である、という観点でお話しいたします。 あまり知られていない、大学や専門学校の学部による学費のちがいなどにも触れていきます。

理系と文系

文系と理系について

 高校に進むと多くの場合、文系と理系という進路選択を迫られます。 違いは、学習の中心に据える科目が、英語・国語・社会である方を文系、英語・数学・理科である方を理系である点です。 また、国立大学を受験する場合、センター試験では、文系・理系に関係なく、5教科7科目を受験しなければなりません。
 このように、文系・理系に分かれて学習をする理由は、大学・専門学校で、より専門的な知識の獲得と研究の実践が目的であるからです。 現在では、人数の問題から、就職においては文系不利という見方が強いようです。
 しかし、どちらを選ぶにせよ、きちんと研究に打ち込み、専門的な知識を身につけていることが、就職面接において最低限求められているようです。 同時に、理論に裏打ちされた技術や研究とは別の能力(例えばパソコンを使いこなすなど)があることが、長く職に就く秘訣となるようです。 この理系・文系情報では、報道やネットなどの情報が、実際の教育現場や就職現場とどのくらい現実に即したものかを見ていきます。

大学入試センター試験
文系の学習

文系の学習について

 大学受験(短大を含まない)で文系を選択する学生は、文部科学省による平成23年度の学校基本調査によると、全体の49.2%となっています。 その中で、大学院に進学する文系の学生は、全体の18.3%と、ほとんど多くの学生が大学4年間で学習や研究を終えることがわかります。
 これらの数字が示しているのは、文系の大学における研究が、4年間で一定の終わりを迎えることができる内容で、社会一般もその期間内での研究に対し一定の評価をしている、ということです。 つまり、文系の学部へ進む学生は、大学4年間で社会人としての資質を高め、技能や知識を身につけなければならないことになるわけです。
 自分を高める期間が、大学院進学が当たり前な理系と比べて短い文系学生は、どうしても能力的に不利に見られる理由がここにあるのです。
 ですから、単に文系だから不利だから、もう就職は諦める…というように短絡的に捉えるのではなく、このような現実を踏まえ、限られた期間をフル活用する志をもつ事が、第一歩となります。

理系の学習

理系の学習について

 大学進学を選択する生徒のうち、教育・薬学を選択する生徒が伸びています。どちらも資格取得を目的とする学部であるという見方ができます。しかし、依然として、文系なら社会科学(34.2%)、理系ならば工学が最もよく選ばれています。  工学部は他の学部(文系学部も含む)よりもはるかに大学院修士課程へ進学しており(42.4%)、研究が大学の4年間では完結しないか、より応用分野の必要性に迫られていると考えられます。 文系学部とちがい、最終学歴よりも研究内容を採用基準で重視する理系学部では、時間と資金をかける必要があるといえます。(文部科学省による平成23年度の学校基本調査による)
 また、研究といっても、様々なデータを出す上で必ず必要となる基礎研究や、既に出ている学術論文を元に更なる技術革新や新発見を求めて行う研究と大きく種類が異なります。 就職という観点では、新発見を求めた研究が圧倒的に有利ですが、その分周囲の賛同を得られる論文を出し続けることが求められます。

渋谷幕張高校

スーパーグローバルハイスクール

 文部科学省では、高等学校等におけるグローバル・リーダー育成を図る取組みである「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」を、平成26年度より開始することになりました。この取組みの中で、急速にグローバル化が加速する現状を踏まえ、生徒の社会課題に対する関心と深い教養、コミュニケーション能力、問題解決力等の国際的素養を身に付け、将来、国際的に活躍できるグローバル・リーダーの育成を図ることが目的のようです。
      大学との連携も計画されており、帰国・外国人教員等の派遣や、大学生によるサポート、海外研修等の企画・立案に関するノウハウの伝授、入試の改善による生徒の学習内容の適切な評価など、非常に具体的な指針が示されています。
      また、千葉県では、SGH指定校に私立渋谷幕張高校が選ばれ、SGHアソシエイトとして県立成田国際高、市立松戸高、私立暁星国際高が選ばれました。これらの学校は、互いに指導方法や内容を共有し合いながら、教育の開発・実践を行うようです。

スーパーグローバルハイスクールについて | 文部科学省
京都大学

スーパーグローバル大学

 文部科学省は26日、大学の国際化に向けて重点支援する「スーパーグローバル大学」37校を選定。支援対象の大学が今後10年かけて取り組む事業構想も公表。大学の国際競争力の低下に対する政府などの危機感は強いようです。 「37大学の構想が実現すれば、これらの大学の教員の半数を外国人が占め、外国語による授業が全授業の5分の1になる」とのこと。 スーパーグローバル大学には2種類あり、世界大学ランキングトップ100位以内を目指す「トップ型」には年間4億2千万円、大学教育の国際化のモデルを示す「グローバル化けん引型」には同1億7千万円の手厚い財政支援を10年続けます。 トップ型に選ばれたのは13校で、東京大をはじめ日本を代表する研究大学が並びました。京都大は「世界トップ10入りを目指す」と表明し、具体策として、海外の著名研究者の招請や、先進国の有力大学院との共同教育プログラムの策定を挙げています。早稲田大は外国人留学生の比率を8%から19%に引き上げる構想を掲げています。 グローバル化けん引型は24校。岡山大は外国語による授業を大幅に増やし、TOEIC(英語能力テスト)700点以上の学生数を7倍にするとしています。立命館大は海外進出している企業と連携した課題解決型授業を設けるようです。 グローバルな舞台で仕事をしたいと望む学生にとって、重要な第一歩となりそうです。

スーパーグローバル大学について | 日本学術振興