#4

新発見!!解体実験

今回の理科実験は、日ごろ当たり前に見ている物を解体し、その内部構造を調べる実験をします!ドライバーなどを駆使して、普段は見られることのない世界をのぞいていきます。

何を解体するのかな!?
解体なんて初めて!!
楽しみにしてね!!

  • 任天堂 スーパーファミコン
  • ドライバー
  • ハンマー
スーファミ

今回は、大人の事情により、予定していた解体物と別の解体物となりました。任天堂から1990年に発売されたスーパーファミコン、通称『スーファミ』です。みなさんの中にも、遊んだことのある人もいるのではないでしょうか。これを解体しますよ~!

コントローラー

まずは、これがなければ始まらない!おなじみのコントローラーから解体します。ネジを外すと、意外にも複雑そうな半導体が配置されています。半導体は一枚だけでした。中央左に見えるのがそれです。これで本体へと信号を送っています。

スーファミ本体

コントローラーと打って変わって、非常に手こずったのが、本体を守るカバーの取り外しでした。本体周辺を見ると、その苦労の跡が見えるのがわかりますか・・・?もちろんカバーはプラスチックなのですが、本体を守るカバーには、ドライバーで開かないようなネジ山になっていたため、本体カバーをニッパーで切り取る作業をしました。よく考えられていますね。

スーファミ本体2

本体上部のアップです。なにやら鉄のカバーに守られています。ということは、この下にゲームの命になる部分が隠されていると考えてまちがいなさそうです!ワクワクが高まります!しかし、ここは修理しやすくするためなのか、ネジ山は普通のドライバーで開く仕様でした。簡単に開きます。

ねじ回し

ネジは非常に効率良く止められていました。これらの部品は、数が多いと、外れた際の故障の元になったり、修理がしづらくなる観点から、効率よく必要最低限に配置されています。一生懸命に回して外しました。気づいたことは、ネジの種類がいくつかあったことです。止めるものの重要度によって、ネジの長さやネジ山の形に差をつけているのも、技術の工夫の一つなのです。

本体基盤

カバーが無事に取り外せました!このような、電池のミニ型とおぼしき物体がいくつもならんでいます。どうやら電圧や電流を調整する部品のようです。たしかにゲーム機の命は電気ですから、カバーもしっかりしていたわけですね。みなさんが個人で解体する時は、写真の青の部品があった場合は注意が必要です。なぜなら、電気がたまっている可能性があるからです。これらの電気は、データの記録などにも使われるため、ある一定量が本体に残る仕組みになっているのです。

本体基盤2

基盤全体を見渡すと、思わぬ部品を発見しました!画面右側に見える半導体の表記に『HYUNDAI』の文字が!『ヒュンダイ(現代)』という韓国の大手重工業の名前です。日本の製品に使われているとは、韓国製も侮れません!以前は日本製品の半導体には日本製しか使われておりませんでした。今では、すっかり海外製品が使われています。がんばれ!日本のものづくり!

本体基盤3

今度は、基盤の裏側を撮影しました。非常に複雑な幾何学模様となっています。この銀色のかたまりは、盤陀(はんだ)と呼ばれるもので、電気信号を円滑に流す役目をしており、一つ一つに役割が決められています。これらが一つでも不具合を起こせば、たちまちにゲーム機として機能しなくなるのです。これらは今でこそ機械による作業で作られていますが、以前は人の手による作業だったのです。これも日本のものづくりの賜物(たまもの)と言えます。

部品

最後に取り外せた部品の撮影をしました。画面中央の青の丸みを帯びた部品は『コンデンサー』です。蓄電器といい、電気を蓄えたり、放出したりします。画面右の青い電池型の部品も同じコンデンサーです。これは『リード形電解コンデンサ』と呼ばれるものです。灰色の小さなものは『電解コンデンサ』と呼ばれるもので、電源に通う電気の制御をします。このようなたくさんの部品によって、基盤が作られ、楽しいゲームを行えます。すべて日本の開発した技術です。みなさんも、身近な家電の中をのぞいてみて、日本の技術の高さに触れてみるといいですよ。

カバーを止めていたネジの工夫には泣かされました。
でも、中のさまざまな工夫や技術の高さには驚いたね!
今度は何を解体しよう~!!

他の実験を見る