#11

電池作りに挑戦!

今回の理科実験は、ボルタ電池を作ります。この電池を使って、電子オルゴールが鳴るかどうかをたしかめる実験です!

簡易な電池を作ります!
人類最初の電池だよ!!
楽しみにしてね!!

  • アルミホイル(2枚)
  • ステンレスの金属板(2枚)
  • 紙コップ(2個)
  • ワニ口クリップ(6個)
  • 導線(3本)
  • 電子オルゴール(1個)
材料

 今回は、すぐに用意できる材料で、誰もが一度は使ったことのある電池の原型を作ります。
 写真右下から、アルミホイルをたたんだもの(2枚)・ステンレスの金属板(2枚)・紙コップ(2個)・ワニ口クリップ(6個)・導線(3本)・電子オルゴール(1個)です。また、写真ではありませんが、塩を用意します。

概形

 原理は、食塩水に溶けている塩化ナトリウムという物質が、電流を流すことで、電気を帯びた物質であるイオンに分かれ(これを電離といいます)、その中にある電気の元である電子を取り出すというものです。見た目にはほとんどわかりませんが、アルミニウムが少しずつ溶けていき、実験の最後にはフニャフニャになってしまします。これが、電気を取り出した証拠です。
 しかし、それではわかりづらいため、実験では電気が流れる時にしか音が出ない電子オルゴールを使用します。

回路

 用意したものを、写真のように接続します。ポイントは、アルミニウム板とステンレス板を導線でつなぐことと、紙コップの中で金属板同士がつかないようにすることです。また、電子オルゴールは、電流の流す向きが決まっているため、あらかじめどちらの導線が+極かを確認しておきましょう。今回は、ステンレス板を電子オルゴールの+極につないでいます。
 用意ができたら、紙コップの中に慎重に塩をふりかけ、静かに混ぜます。ある程度の濃さが必要です。また、電子が発生するまで時間が必要なので、すぐに音が鳴らない場合は、時間を空けましょう。それでも鳴らない場合は、ワニ口クリップと導線の接続を確認してみましょう。

通電

 実験では、音が鳴るまでに5分程度かかりました。写真では、音が鳴っているところをお伝えできませんが、普通に電流を流すのに比べて、かすれた音が出ました。これが最初の電池による電流の取り出し方の限界でした。ここから、金属板や電解質の改善といった工夫を重ねることで、現在の電池へと進化していったのです。
 機会があれば、現在の電池の内部構造を調べる実験を行う予定です。実際には、非常に危険なので、不必要な電池の分解は避けましょう。
写真は、余興も兼ねて、人間の体も電流を流すことができるかを試しているものです。もちろん、流れる電流が小さいことや電気の流れる勢い(電圧)が非常に小さいことを確認した上で行っています。ここでも、金属板同士がくっつかないようにして、片手ずつで持ちます。結果としては、音はなりませんでした。冬という時期もあって、電子が空中へ逃げたり、そもそも小さい電子のため、触れた瞬間に別の場所へ流れていってしまったのかもしれません。うまくいくと、これもかすかですが、音が鳴ります。人間の体の表面ならば、電流が流れるということです。

最初の電池を作れました!
食塩水の濃さを変えてみよう!
音の大きさの違いがわかるよ!

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